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10.難 聴
【概念】3月3日をミミの日と言い、日本耳鼻咽喉科学会では、耳が大切であることと、正しい補聴器の使い方の啓蒙を行っています。 人が知識を習得し、社会でのコミュニケーションを保つためには、眼と同じように耳が不可欠です。新生児や成長する子どもにとって、耳は眼より大切と言われています。ことばは耳から覚え、ことばで物を考えることができるからです。 盲と聾の重複障害を持ったヘレンケラーの残した言葉があります。「私がもし生まれ変れたなら、もっと難聴者救済に努力しなければなりせん。聾は盲よりも大きな障害だからです。私は聴覚が重要な感覚だということがよく分かりました。」 老人でも難聴になり会話が不自由になってきますと、家族団欒ができず、友人とも疎遠になり、自室に閉じこもりがちになります。 聴感覚毛細胞や聴神経細胞は脳細胞と同様に、加齢とともに破壊し、壊れた細胞は再び再生することはありません。産業医学におきましても、騒音職場の管理がやかましく言われる所以です。
【症状】子どもの難聴は遺伝、母親の風疹、生後の髄膜炎などが原因です。老人性難聴は、早い人は50歳代で始まり、70歳以上では30%において日常生活に不自由を感じてくる方があります。 頑固な耳鳴(キーン、シーンなど)を伴うのが普通です。
【検査】聴力検査によって、難聴の程度と性質を診断いたします。 難聴の始まりは、高い音だけが聞こえ難くなりますので、聴力検査をすれば分かりますが、日常生活には困りません。3000ヘルツの音が聞こえにくくなりますと、自分でも電話が聞き難く、会議や講演会での話が分かりにくくなってきます。
【リハビリ】子どもの難聴は早期に発見し、難聴幼児通園施設において、補聴器を装用し、両親の理解と協力を得て療育を行います。または人工内耳の適応があれば、然るべき機関に紹介されます。 老人性難聴は、鼻から管を入れて中耳に風を送る治療をされることが多いのですが、まず無意味と考えて良いでしょう。少し不自由を感じれば、補聴器装用を考えるべきです。
【予防】アフリカの奥地の住民には老人性難聴が見られないという報告があり、その理由に、一生静かな環境で生活しているからだと言われています。 高齢になり難聴となる原因は、遺伝的要素もありますが、若い頃から積み重なった騒音暴露も無視できないようです。 若いころから騒音を避けるように心掛けましょう。たとえば、ワークマン、音量の強いカラオケ、秋祭りの鐘・太鼓、ディスコ、などは危険です。ディスコ難聴という専門用語があるほどに多いのです。
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