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30.乳癌と子宮癌
【女性の癌】本邦における、乳癌による死亡頻度は人口10万人あたり年間に約5名と20年前に比べると2倍になっています。罹患率でみますと50人の婦人のうち1人が乳癌にかかるとことになります。 一方、子宮癌の発生頻度を調べますと、人口10万人あたり年間に約3名と30年前の1/5に減少しました。 子宮頚癌発生の原因は、妊娠・分娩回数が多い婦人に多いのに反し、子宮体癌発生の原因は、月経不規則な婦人に多く発生します。いづれも閉経期前後に好発します。
【集団検診】乳癌も子宮癌も集団検診の実施が老人保健法で決められています。検診の案内状が届いた時は逃さず受けてください。 乳房に出来るしこりは乳腺炎か乳癌です。その鑑別には、細胞診など精密検査が必要になります。乳房のX線造影撮影法、超音波検査などにより、早期発見が可能です。最終の確定診断は病理組織検査によります。 子宮癌の初発症状は不正出血です。症状がなくても子宮癌の集団検診では細胞診を行い、100人に1人の割合で要精密検診となります。その10人に1人は病理組織検査によって子宮癌と診断されています。
【乳癌の治療】本邦では集団検診のお陰で、乳癌が早期に発見される場合が多く、早期癌であれば縮小手術ですみ、通常術後に放射線治療を追加いたします。そうすれば乳頭も残り、胸部の変形もなく、腕の機能障害もありません。治療成績も早期であれば90%を維持しています。 不幸にして、進行癌では乳房を全部切除し、腋窩リンパ節の廓清術も必要になります。術後、腕にリンパ液が溜まりひどく腫れるので大変です。
【子宮癌の治療】子宮癌も早期に発見される場合が多く、早期であれば比較的小さな手術で、または放射線治療によって根治できます。本邦における子宮癌の治療成績は平均で60%、早期癌ならば80%と良い成績です。
【乳癌の予防】乳房の触診は指先で触れるよりも手掌でそっと触れると固い塊として触れます。ここでは夫の役割が大切になります。 乳癌の原因は食生活の欧米化、特に動物性脂肪摂取の増加が大きいと言われています。また、乳癌の発生が初産年齢の高年化、妊娠中絶者に多いこと、授乳をしないことと関係があるとも言われています。 女性ホルモンの人為的な異常化と関係があるようです。
【子宮癌の予防】不潔な性生活は子宮癌の原因になると言われていますので、夫たる者は入浴を励行し、清潔な性生活に留意するべきです。 また、性交後の僅かな出血でもあれば、躊躇なく婦人科を受診しなければなりません。。
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