34.老人性掻痒症

【概念】痒いのは夜も眠られない位つらいものです。皮膚には触覚、痛覚、温覚、冷覚の4種類があり、それぞれ別の神経線維で感じています。しかし、痒み覚とは聞いたことがありません。 虫に刺されて痒い、蕁麻疹のために痒い、湿疹ができて痒い、黄疸の痒み、白癬(水虫)の痒み、疥癬の痒みなど原因がはっきりしているものはその治療法があります。厄介なのは皮膚の外見は異常がないのに痒くて仕方がないという場合です。 強いて病名らしく言うとすれば、老人性掻痒症、無脂性皮膚炎、心因性掻痒症などとなります。ここでは老人性掻痒症について解説します。
【症状・検査】とにかく体中が痒くてたまらない。寝ている間に掻きむしっている。特に冬期にひどく、下腿の皮膚は乾燥し、粉をふいたように、または、細かい鱗のようになります。 皮膚が発赤、痒みなどの変化があれば、家庭でメンソレタームなど市販のクリームを塗り、それで治れば問題は解決します。しかし、なかなか治らない場合、反復する場合には皮膚科を受診するべきでしょう。 医師は虫刺され(蚊、蚤、だに、虱、など)、白癬(真菌)、疥癬(疥癬虫)、蕁麻疹(アレルギー性)、湿疹、薬疹(内服薬の副作用)など、病変の状態、顕微鏡検査などによって鑑別されるでしょう。 アレルギーの検査や肝機能検査など全身検査も必要になります。
【治療・予防】明かな原因が見つからない場合には老人性掻痒症と言われるでしょう。老化現象により皮脂と汗の分泌が少なくなり、皮膚が乾燥しやすくなっています。刺激の少ない軟膏を日に2、3回塗ります。軟膏は尿素軟膏、抗ヒスタミン軟膏が良いのですが、オリーブ油を薄く塗るのが一番良いという先生もあります。 皮膚の脂肪が少なくなっているのですから、入浴時に石鹸をタオルにつけてゴシゴシ洗うのは禁止します。夏期、汗を掻いた後はすぐにシャワーを浴びておきましょう。ただし熱い湯の入浴は逆効果です。 冬季は空気が乾燥します。特に暖房が入ると湿度が低くなりますので、加湿器を置いて湿度の調整に(湿度50%以上にする)気をつけてください。 食事の内容も胃腸にこたえない程度に脂肪分をとり、水分を多く飲むようにします。アルコールは控えめにしましょう。 これらの注意はそのまま予防になります。
【美容】余談になりますが、女性がお肌を若く美しく保つ一番よい方法を教えましょう。 ほとんどのクリーム、化粧品は肌を荒らしますので、できるだけ使わないことです。入浴時は熱い湯を避け、石鹸は絶対に使わないことです。化粧品屋さんから文句が出そうですね。