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39.電子カルテ
【カルテは誰の物】病院で医師が患者さんの所見を記入しているノートを一般にカルテと言います。正式には診療録と言われています。従来のカルテは医師の覚え書きであって、患者には見せないものとされて来ました。 しかし最近では、医療の秘密性を取り除こうとして、患者からの求めがあれば、カルテを開示しなければならないのです。というよりも、カルテは本来患者個人の物で、医師に保管してもらっているという考え方に変わって来たのです。ただ、医師はカルテを少なくとも5年間保存し、必要な時には証拠書類として提出する義務があります。
【電子カルテ】一方、進歩的な考えを持つ医師はIT化の時代に乗って、紙を廃止し、記録を全てコンピュータに入力し、必要に応じて画面に表示して見るという方法を取り入れるようになりました。 平成11年に厚生省は、一定の条件を満たしていれば、診療記録を電子カルテにしても構わないとの通達を出しました。一定の条件とは真正性(書き換えができない)、見読性(いつでも印刷できる)、保存性(消去されても復元できる)の3条件です。今日のIT技術をもってすれば、いづれも可能です。
【電子カルテのメリット】電子カルテシステムにすればどんなメリットがあるのでしょうか。 1.診療内容の向上:個人の病状を経時的に表示し、病状の予測までする。投薬や注射のエラーを未然に防ぎ、過去の文献を参照し、高質の診療を行う。 2.新しい学問体系:膨大なデータから正確な統計を行い、新しい診断学、予測医学の開発、医学教育に役立てることができる。 3.経営の効率化:事務の効率化、レセプトの自動作成、合理的病院管理運営ができる。
【これからの診察場】電子カルテを採用される病院や診療所が多くなるでしょう。当然、診察場にはコンピュータが置かれ、医師や看護師は紙に書くことなく、直接コンピュータに入力します。 「これで良いですか?」と患者さんに画面を見せて確認を求め、参考資料も表示しながら説明する情景が予想されます。
【病院の評価】患者さんの側からも病院を見る目が変わり、次のようなことに努力されている病院が良い病院と評価されるでしょう。 1.電子カルテを導入し、診療内容を患者さんに開示して、説明される医師がおられる病院。 2.電子カルテを駆使し、他の病院や保健所とも連絡をとり、地域医療に貢献している病院。 3.常に最新の医療を取り入れ、従業員の教育研修に熱心な病院。 4.アメニティーにも気を使い、患者への応接に笑顔を絶やさない雰囲気を供えた病院。 5.危機管理が徹底されている病院。
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