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40.リスクマネージメント
【危機管理】最近、病院に限らず企業においても危機管理と言う言葉を良く耳にします。 日頃から安全確保のために改善するべき箇所はないか、うっかりした人為的ミスを未然に防ぐにはどうすれば良いか、もし事故が起きた場合、再発防止のためにどのような手立てを取ればよいか、などに苦慮されています。
【病院に多い事故】患者さんの取り違え、手術の時に器具をお腹の中に忘れた、輸血の血液型の間違い、不適切な応急処置、当直医師が起きて来なかった、カルテの改竄、など新聞種に事欠きません。 しかし、事故で一番多いのは注射の事故、処方過誤による事故、転倒・転落事故、針刺し事故です。
【隠れた事故・事件】1件の係争事故の背後には29件のアクシデント(係争にならなかった事故)と、900件のインシデント(ひやり・はっとした事件)がある。これをハインリッヒの法則と言います。 ひやり・はっと事件は当事者が「ああ良かった」と胸を撫で降ろして終りというのでは、その頻度はいつまでたっても減りません。
【インシデントの届け出】最近、いづれの病院でも全てのインシデントを届け出て、その内容を分析し、以後の再発防止に役立てるようにされています。インシデントの背景要因分析法にSHELL法と言う方法があります。SHELLのSはSoft Wear(システムや規則)、HはHard Wear(機械や設備)、EはEnvironment,(環境)、前のLはLive Wear(人間、ここでは当事者)、二つ目のLは(周囲の人々)の頭文字を採ったものです。それにPatient(患者)Pを加えてSHELLPと言うこともあります。 インシデントの届け出があった場合、各部署から選ばれた検討委員会においてSHELLPのそれぞれについて検討し、従来何か見落としていたことがなかったか、今後改善すべき点はないかと考え、ただちに対策を講じるのです。
【ある病院の場合】ある病院では事件が発生した時には直ちに院内のコンピュータ端末から無記名で登録します。登録する人は、その場に居合わせた人と一緒に、上記のSHELLPについての意見を付して状況を報告するのです。 事故・事件の場に居合わせた当事者がどのように対処したかということと同時に、その時、側にいた人、患者さんはどうしたかも報告してもらいます。 その報告を各部門の代表者からなる事故防止委員会で検討し、必要な改善策を院長に具申し、院長は結果をネットワークで院内に流します。登録した人の名は決して公表されることはありません。個人を責めても再発防止には何の効果もないからです。 こんな素晴らしい病院には是非行って見たいと思いませんか。
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