4. 高血圧症


 【概念】血圧が正常範囲を越えて高くなると、脳血管の出血が心配になります。また、動脈壁が固くなり、弾力性が悪くなると壁が脆くなり、脳血管が破れ易くなります。動脈硬化症は血管の内腔が狭くなり、血流が悪くなりますので、脳梗塞や心筋梗塞が心配です。

 【検査】血圧の正常範囲は一概には言えませんが、目安としては、最高血圧は150、最低血圧は90とされ、それを越えると高血圧症と診断されます。 特に最低血圧が高いと動脈硬化症とされます。 血液検査、心電図、腎機能、眼底検査、脳波検査、脳のCT検査、脳のMRI 検査など、その原因や程度を調べます。

 【自宅で血圧測定】体温計、体重計と同じように、今日では血圧計を各家庭に備え、自分で測定されている方が多くなりました。高血圧がない方でも、日頃の血圧に注意する気持ちが大切です。特に、朝起床時に測定すると、他の要因に影響されることが少なく、1日のうちでは一番高い価が得られます。 指や手首で測る簡便な血圧計もありますが、誤差が多いので、腕に巻く血圧計を求めてください。そのようなデータを持って病院に行けば、より適切な治療を受けることができます。 運動した後、食事の後、飲酒の後で測定して見てください。血圧は起床時よりも下がっている筈です。それで安心するのは間違っています。

 【治療】もし高血圧の原因と見なされる心臓や腎臓の疾患、糖尿病や内分泌疾患などがあれば、その治療が先決となります。そのような原因疾患が見つからなければ、本態性高血圧症または高齢に伴う高血圧症ですから、その程度に応じて、血圧降下剤の内服を続けます。 降圧剤をのんでいるから少しくらい不摂生をしてもよいと思うのは本末転倒です。降圧剤の量が多すぎると、立ち暗み、めまい、などの副作用が出てきますので、かかり付け医によく相談し、薬の量を加減してもらってください。

 【食事療法など】食事療法は特に大切です。中でも食塩を少なくすることです。味付けは薄味にし、みそ汁やうどんの汁は飲まないように、漬け物、塩から、などは敬遠しましょう。血中コレステロールを下げるために、動物性脂肪は少なく、魚の内臓、卵黄を制限します。繊維質の多い食物を多く取り便通を整えます。唐辛子やカレーなど強い刺激物は少なくします。アルコール、コーヒは原則として禁止いたします。 少々の高血圧はこれだけで治りますが、さらに大切なことは規則正しい生活、適当な運動、精神的ストレスを避ける、十分な睡眠をとる、急に寒いところに出ない、熱い湯の入浴を避ける、など日常生活での注意を守ることです。