日本耳鼻咽喉科学会香川県地方部会・香川県耳鼻咽喉科医会:香川みみ・はな・のど便利帳

耳鼻咽喉科で扱う異物

耳鼻咽喉科では様々異物を取り出す機会があります。

耳に入った異物は外耳道異物と呼びます。大人でも蛾やゴキブリ、ムカデなどの昆虫が寝ている間に入る事がありますし、仕事中に砂や石、散髪の後に髪の毛が入る事もあります。子どもの場合は自分でビーズや種子などを入れてしまい困って来院されるケースがあります。
鼻に入った異物は鼻腔異物と呼びます。鼻腔異物の大半は子どもがティッシュやビービー弾、ビーズ、磁気治療器の磁石などを入れてしまう例です。長期間放置され、悪臭を伴う鼻汁の原因となる事もあります。長期間放置された場合は鼻の中の構造物に後遺症を残す場合があります。
のどの異物は場所によって咽頭異物と喉頭異物に分かれます。咽頭異物の大半は魚の骨ですが、ご飯の丸のみは魚の骨をかえって奥に押し込み、魚の骨の先端がなくなって刺さっている場所がわからなくなる事もあり良くありません。喉頭異物は高齢者の義歯や餅など、早期に除去しないと命にかかわる異物です。
食道の異物(食道異物)は乳幼児のコインやボタン電池、高齢者では薬の錠剤の包装の台紙(PTPシート)、気管支の異物(気管支異物)は乳幼児のピーナッツなどが多くを占めます。
小さな子どもは親が目を離すとなんでも入れてしまう可能性があり、異物となりそうな物は子どもの手の届かないところにおきましょう。
異物の摘出はそのまま取れる場合が多いですが、局所麻酔や全身麻酔が必要になる場合があり、異物に気が付いた場合は放置せずなるべく早く耳鼻咽喉科を受診しましょう。

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